Magnetic resonance spectorscopy (MRS) を用いた痛みの客観的評価に関する研究

背景と目的

 厚労省の国民生活基礎調査によれば、有訴者率が最も高い症状は腰痛(男性1位、女性2位)と肩こり(男性2位、女性1位)である。また、女性では関節痛が3位の症状である。このような痛みは、国民の多くを困らせている症状と言える。一方、痛みは様々な原因で発生するが、最終的に認知するのは脳である。痛みの程度は、患者個人の訴えをvisual analogue scaleなどで数値化して表すことが多い。しかし、個人の痛みの訴えは様々であり、痛みを客観的に評価することは困難である。もし、痛みを客観的に評価することができれば、痛みの病態解明や治療効果の判定に有用な情報となる。近年、脳の痛みと関連する部位(視床、前頭前野、前帯状回など)のNアセチルアスパラギン酸の量が痛みと関連する可能性があることが報告されている。

 本研究の目的は、患者の訴える痛みを最終的に認知している脳に注目して、MRスペクトロスコピーにおける脳内のNアセチルアスパラギン酸の量と痛みの病態や程度とを比較し、痛みを客観的に評価する方法を確立することである。

 

対象の選定

 片側の痛みを訴え、痛みの原因検索のためにMRIが必要な患者のうち、本研究の趣旨に同意し、かつ、MRI撮像のために北福島医療センターまで行ける患者を対象とする。

 目標症例数は、50例。年齢性別は問わない。

研究期間 

 2011(平成23)年 7月〜

 

研究場所

 福島県立医科大学整形外科主管

 北福島医療センター画像センター

 

主任研究者

 矢吹省司教授

 

研究費用 

 保険診療(MRSは北福島医療センターが負担)