骨粗鬆症患者に合併する腰部脊柱管狭窄症と腰椎椎間板ヘルニアの実態調査ならびに骨粗鬆症治療薬の疼痛抑制効果の調査研究

背景と目的

 高齢化が進む中で、間欠跛行を訴えて整形外科を受診する患者の4人に3人は腰部脊柱菅狭窄症であるとの報告がある。さらに、整形外科以外の診療科の受診者も含めると、腰部脊柱菅狭窄症の有病者は膨大な数にのぼると考えられる。専門医だけで本症を診断することは不可能であることから、日本脊椎脊髄病学会では、一般内科医やプライマリーケア医による腰部脊柱菅狭窄症の初期診断を支援するツールを作成したが、専用の測定器機を要するなど、汎用性には乏しい可能性が指摘されている。そこで、東北地区では、弘前大学、秋田大学、岩手医科大学、東北大学、山形大学、福島県立医科大学の整形外科学教室教授ならびに脊椎脊髄外科専門医からなる東北腰部脊柱管狭窄研究会を組織し、完全自記式の腰部脊柱菅狭窄症および腰椎椎間板ヘルニアの診断サポートツールとして「あしのしびれ・痛み自己チェック票 Ver 2.0」を共同作成し、その有用性を実証してきた。

 一方、骨粗鬆症は加齢に伴い増加する高齢者の代表的な疾患であり、さまざまな運動器の障害を引き起こす。骨粗鬆症に罹患している高齢者は、腰部脊柱菅狭窄症や腰椎椎間板ヘルニアなどの他の脊椎疾患を少なからず合併し、その病態を複雑にしていると考えられるが、その実態は明らかではない。また、骨粗鬆症は、骨折による障害の他に、椎体骨折後の脊柱変形を生じることなどにより、骨折が治癒した後でも慢性の痛みを伴いやすい疾患である。近年、ビスフォスフォネート製剤などの骨粗鬆症治療薬のなかには、骨密度の増加効果や骨折抑制効果の他に、疼痛抑制効果もある可能性を示唆する報告が散見されるが、詳細は不明である。

 本研究の目的は、骨粗鬆症患者を対象に「あしのしびれ・痛み自己チェック票 Ver 2.0」を用いることにより、骨粗鬆症患者に合併する腰部脊柱菅狭窄症や腰椎椎間板ヘルニアの実態を調査することである。また、対象者において、ビスフォスフォネート製剤を含む骨粗鬆症治療薬の疼痛抑制効果(特に投与後早期の慢性疼痛に対する効果)についても検討することである。

 

対象の選定

 一定期間に参画した東北地区の整形外科施設に通院中の50歳以上の骨粗鬆症患者(新患および再来)で、通常の保険診療による骨粗鬆症の薬物療法を受けている(または受ける予定である)患者のうち、本研究に同意した原発性ならびに続発性骨粗鬆症患者を対象とする。

研究期間

 2011(平成23)年 6月〜

 

研究施設

 福島県立医科大学整形外科

 その関連病院

 弘前大学整形外科

 秋田大学整形外科

 岩手医科大学整形外科

 東北大学整形外科

 山形大学整形外科

 

主任研究者

 矢吹省司教授

 

研究費用

 保険診療、小野薬品(アンケート用紙作成分)

update    2017年5月21日  21:00

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